らしさ中級
正直、最初は単純に不安をあおるだけの映画かなと引き気味で見ていたんだけど、しっかり考えて地に足がついた人達がたくさん出てきて、見ごたえがあったよ。こういう場に日本が全く登場してなくて残念。
「TOMORROW パーマネントライフを探して」
原題:Demain
公開:2015年
国:フランス
監督:シリル・ディオン メラニー・ロラン
ジャンル:ドキュメンタリー
時間:120分
「農業」「エネルギー」「経済」「民主主義」「教育」の5つの分野にスポットを当て、パーマカルチャー、トランジション・タウン、ゼロ・ウェストなど、世界各地で新しい取り組みを行っているパイオニアたちを次々と紹介していくドキュメンタリー映画です。
序章
2012年、21人の科学者たちが学術雑誌「ネイチャー」に、”私たちが今のライフスタイルを続ければ、人類が滅亡する”という内容の論文を発表しました。
それを知り不安に感じた監督たちが、世界が直面する問題への解決策を見つけ、皆を動かして方向転換する映画が作れないか、別の世界を創ることができないかを探るべく、未来のための解決策を求めて、世界中の人々に会うために旅に出るところから物語は始まります。
解決へのヒントは、CO2削減。まず最初に、新しい食物のあり方を探ります。
第1章 農業 ー AGRICULTURE
デトロイト:アーバンファーム ー AMERICA
その昔、デトロイトは工場閉鎖に伴い、従業員が大量に失業しました。
残った住民は自分達が住む場所の近辺を農地にして、自給自足を始めました。
貧しい人達の苦肉の策からはじまった都市型農業(アーバンファーム)は、自給自足という面だけでなく、都市部の緑化、環境保全(CO2削減、生物多様性維持)などといった様々な利点があることがわかり、さらに都市部住民の健康や教育、コミュニティなど社会インフラ全体にも良い影響を与える方法でした。
デトロイトの”アーバンファーム”の成功例は、全米だけでなく、世界中に影響を与えることになりました。
トッドモーデン:インクレディブル・エディブル ー ENGLAND
その昔、トッドモーデンで”地球環境が危ない”という講演会が行われました。
その講演に参加した人々は、危機感を覚えたものの、地球規模でどうしたらいいかわからない。
そこで、”地球がどうのじゃなくて、じゃあ私だったらどうやる?”というところから考えはじめ、身近な空いた場所、生活の周辺に野菜を植えて共有し、コミュニケーションをとる方法を考えつきました。
最初は懐疑的だった地方自治体も、お金がないのにやってくれるからと歓迎しだしました。
考えがあって、周りの為にもなり、認められるパターンです。
「インクレディブル・エディブル」と呼ばれるこの運動を見て、他でもやってみようと動き出しました。
小規模農業のほうが工業型農業より金は儲からないけれども生産性はよい、と皆が気づきはじめたのです。
ル・ベック・エルアン:パーマカルチャー ー FRANCE
とてつもなく生産性の高い持続型農業(パーマカルチャー※)の例として、フランスで最も成功したル・ベック・エルアンの農場を紹介しています。
パーマネント(永続性)、農業(アグリカルチャー)、文化(カルチャー)を組み合わせた言葉。持続型農業のこと。
フランス北部のノルマンディー地方にあるこの農場(La ferme biologique du Bec Hellouin)では、80cmの幅に26列の野菜を植えたり、単一栽培ではなくトマトの下にバジル、上にぶどうなどのように混栽したりと、既存の考え方を覆すような方法で成果を上げています。
米、小麦、トウモロコシは一年生植物、果実や葉、根菜などは多年生植物。こういう食生活に合うように作られているのが”人間”だと提唱しています。
思考錯誤で農作業をしながら、機械ではできない3つのことが大事であるということがわかったそうです。
- 農業の基本である”土”を手入れすること。
豊かな土が欠かせない。
愛情をこめて世話をすれば、結果がついてくる。 - 過密に植えること。
- 間作すること。
この3つを行なえば、研究結果が示すように、1平方メートル100ユーロ相当の野菜ができるとのこと。
持続可能で有益であるこの農法は、すべての植物の役目は一つだけではなく、生態系において各々の役割を果たしているということがはっきりわかり、いくつかの機能があるということがパーマカルチャーの利点となっています。
素晴らしいのは労働する必要がないこと。石油も水も肥料なしでも有り余るほどの果実がなる。
生物多様性の小さなオアシス。単一栽培ではなく混在しているというのがポイント。
らしさ中級
自分は映画を観た中で、この”パーマカルチャー”に一番刺激を受けたよ。日本では”自然菜園”という名で、草マルチや混植&リレー栽培がまさにこの発想と同じだと感じ、さっそく自宅の庭でやり始めたよ。
第2章 エネルギー ー ENERGY
現代文明はある意味 ”化石燃料によって動いている”といえます。
埋没していた石炭を掘って現代の文明が作られましたが、大量のCO2を排出するようになってしまいます。
そのせいで気候変動に直面しているのですが、その速度を人々は過小評価していました。
気候変動が恐ろしいのは、地球の水の循環が変わること。水は何より大切で、冬は大雪、春の川は氾濫、夏は干ばつ、巨大な津波や台風に襲われるようになってきました。
我々の生態系は劇的な変動についていけない。水不足が深刻になるだろうと警告しています。
コペンハーゲン:カーボンニュートラル ー DENMARK
コペンハーゲンは2025年までにカーボンニュートラル※100%を目標に、世界初のカーボンニュートラル首都になり、さらに2030年までにエネルギーを完全自給自足にし、2050年にはデンマーク全土で風力、バイオマス、水力、太陽光、地熱などで発電できるようにするべく、色々な施策を施しています。
ある生産や活動を行う場合に排出される二酸化炭素(カーボン)の量と、吸収される二酸化炭素の量が同じ量である状態。
例えば、風力発電にして暖房に使う石炭や石油を減らす試み。
デンマークでは、再生可能な電力のために風力発電機を購入し、2万人が風力発電機を共有しています。風力発電に投資する方が銀行に預けるより儲かるからと、風力発電は人気の投資対象になっています。
さらに市民や政治的圧力により、大手企業は石炭工場からバイオマス・エネルギー※の工場へ方向転換し、世界的に効率が高い工場となっています。
エネルギー源や原料として使うことができる、再生可能な生物由来の動植物資源(化石燃料は除く)の総称。
工場では、農家のわらや廃材を利用して130万世帯の電力を生産し、20万世帯に暖房を供給。
そして町に歩道と自転車専用道路を増やしました。
2040年までに車の燃料を水素やバイオガス、電気に替える予定。バッテリーに太陽光や風力エネルギーを蓄える。
・家に引きこもらずに人と出会うことが大切。すると、活発で持続可能な安全で健全な都市になる。
・車を喜ばせるために町があるわけではない。都市計画家や建築家のためにあるわけでもない。市民が楽しく過せるような町にしないといけない。
らしさ上級
コペンハーゲンは電車にそのまま自転車を入れることができます。
考え方が実に合理的で、柔軟で良いですね。
これらの試みの成功に対し、他の国々も後を追っています。
レイキャビク:再生可能エネルギー ー ICELAND
レイキャビク市は再生可能なエネルギー※で利益を得ています。
化石燃料とは違い、太陽光、風力、地熱、水力といった自然の力で常に補充されるエネルギーのこと。
1970年代の石油危機で、脱化石燃料に舵を切らせました。
水力発電や地熱エネルギーで成り立っている都市。火力・原子力発電は一切ない。あと残る問題は車だけということです。
レユニオン島:アグリ・エナジー ー FRANCE
島内で使用されるエネルギーの35%が再生可能エネルギー。2025~30年に100%目標。
島では石炭などの化石燃料は高価だったので、環境のためと経済的な理由で、住居、食料、エネルギーの島への供給問題を化石燃料以外の方法で解決する必要がありました。
アクオ・エナジー社はアグリ・エナジー※である、”アグリ・ソーラー”という温室の上にソーラーを置く方法を開発しました。
農地を活用した再生可能エネルギーのこと。
温室の屋根を使って太陽光を発電、電気を供給することで、ソーラーパネルの屋根と引き換えに、温室を無料で農民に提供しています。
サンフランシスコ:ゼロ・ウェイスト ー AMERICA
ゴミ・ゼロの象徴的都市。2020年までにすべてのゴミをリサイクル活用させる、「ゼロ・ウェイスト※」プロジェクトを推進。
すべての物を再利用してリサイクルすること。
活動は数年内に市の全域に達する予定で、いまやゴミの80%が再利用され、堆肥や再生品として活用されている。さらに、税金の優遇制度も設定されている。
埋め立てたり、高温焼却させないようにする。堆肥とリサイクルが義務となっている。
らしさ達人
私の家には小さいけれど畑があるので、金網で自作のコンポストを2つ作って置いてあるのよ。堆肥とリサイクルが当たり前に、皆が自然にできる世の中になるといいわね。
第3章 経済 ー ECONOMY
人間の歴史をふりかえってみると、略奪はどんどん激化していっています。
最終的には何が目的かというと、”金儲け”になります。
再生可能エネルギーも節約も必要だけど、そこからなぜ経済の話になるのか。
経済から変化させる必要があるからです。
グローバリゼーションは国だけでなく、大陸を支配したがります。
一つ支配したら次次と支配したくなる。でも限界がある。永遠に発展することはできない、ということに気づく必要があるのです。
現代の文明は実は、携帯電話や車を買い続けないといけない ”成長なしには成り立たないシステム” 。
消費を増やすのと減らすのは同時にできないのです。
人々は徐々にではありますが、気候変動への抵抗と脱石油依存へと意識が変わりつつあります。
さらに、大半の電力や食糧を自給自足して地域回帰の経済にすべきと考えはじめています。
”お金を造れるのは誰?” という疑問と、お金の流れ
流通している大半の金はプライベートバンクが造っています。
伝統的に中央銀行やローンを通じて造られてきました。
基本的には株主たちに配当金を支払うのが目的で、金は私たちの生活を通り過ぎていくだけとなっています。
ローンを組むときに銀行は金を造る。
私が銀行であなたが来てこう言う ー ”車を買うので1ポンド借りたい”。それで支払われる。
経済を維持するためにはもっと金を貸す必要がある。
すでに皆、借金をかかえている。なのにもっと借りろと?
経済を維持するために永遠に借金をし続けるのか?
ー それが今のシステムだ。借りなければ金がない。
フォードの創設者が「銀行のシステムを米国民が知ったら革命が起きるだろう」といったそうです。
- 金融独占の利益至上主義。
- 論理的なメカニズム。
- 市民が知らぬ間にトップが資産を吸い上げる。
- 利子つきで貸して増やす。
…これが、一般的なマネーの構造で世界共通なものです。
さらに「単一通貨は必要不可欠」「効率的だから」 という経済学に洗脳されています。
でも果たしてそうでしょうか?と映画では問いかけています。
先ほど「農業」で学んだ生態系の機能を「経済」に応用して考えてみると、単一栽培では「疫病、火事、水不足、動物の減少」などといった弊害があり、単一通貨では「柔軟性がなく、かなりもろい」といった弊害があります。
「農業」でも「経済」でも、多様性が必要なのです。
農業で学んだ ”多様性は単一栽培に勝る” ということをふまえて、次は経済システムを見直します。
リール:エコロノミー ー FRANCE
今世紀初めにできた資本主義の会社は”金融資本主義”に汚染されています。
株主に利益を分配するのが最優先、なのです。
リールにある封筒づくりを専門に行うポシェコ社の株主は、多くの金を必要としません。
ポシェコ社は 「環境配慮型の生産体制のほうがより経済的である」というエコロノミー※につながる信念のもと、20年間会社を運営してきました。
エコロジー(環境)とエコノミー(経済)の融合、環境を保護しながら節約して経済活動すること。
その結果、フルタイムの雇用を生み、労働時間も短縮、緑の拡大のリーダーに。
工場は、環境保護を理想的に行っています。
未来の産業というのは以前とは正反対のものです。原材料は採掘しません。
20世紀には捨てていたものの中に資源がある。それは太陽光エネルギーとして再利用される。そこから物が生まれてくる。
修理が必要かもしれないが、持続可能であるべきだ。
使えなくなっても再びリサイクルされていくだろう。
起業のために金は必要だが、手段の一つで目的ではない。高利益や急成長は必要ない。でもそれを望む企業がある。
トットネス:トランジション・タウン ー ENGLAND
2006年、ロブ・ホプキンスがトットネスで始めたのがトランジション・ネットワーク※。
石油への依存と地球温暖化を防止するため、理想的な地域作りを目指す活動。
”活動”であり”ムーブメント”であることが特徴で、組織を形成することやその組織を維持することは目的としていない。
それぞれの人が自発的に取り組んでいくものなので、事務所や活動センターがあるわけではなく、それぞれの拠点でそれぞれが活動している。
まず、町中の庭や畑を共有するということから始め、土地所有者に対して、土地をもっていない人たちに貸し出すよう奨励しました。
この運動は町独自の地域通貨であるトットネス・ポンドの創設という経済分野にまで広がります。
社会が必要としている金を作るためではなく、町のため、人のための通貨で経済を回すように考えだされたのです。
また、エネルギーや交通といった分野にも広がり、世界で1200人におよぶリーダーが育っています。
バーゼル:補完通貨 ー SWITZERLAN
世界有数の補完通貨の例として、バーゼルにあるヴィール(WIR)銀行がとりあげられています。
この銀行は1929年の世界恐慌と銀行の過度な警戒に直接影響を受けた15名の起業家によって、1934年に設立されました。
使用範囲が限られた無利子のWIR通貨を造り、相互貸付システムを提供しています。
企業も町も借金をせずに通貨を造ることができる上、経済危機で銀行システムが麻痺している間も企業が営業でき、かなり低いコストで投資ができるようにしています。
WIR通貨の特徴としては、
- 金が消えるだけでなく、借金もできない。
- 借金は無理だけど、自分たちで造れる。
- 代わりのシステムではないが、補完できる。
などが挙げられます。
ブリストル:地域通貨 ー ENGLAND
誰でも通貨を造れる。
金の背後にあるのは相互の信用だ。国際的な金融システムの大きな問題は自分たちの居場所に関心がない大企業だ。
発展を遂げた地域通貨の成功例。ブリストル・ポンドは市内に800軒ある店やレストランで使える。コミュニティを支えるために地域通貨が役に立ち、地元企業の振興にも寄与している。食品も建材も地元で手に入れられるものは多く、輸送時間の短縮で二酸化炭素の排出も減らせる、地産地消のグリーン・エコノミーである。
オークランド:ローカルビジネスネットワーク ー AMERICA
ローカルビジネスネットワーク※のバリーは、3万5000の起業家が所属し、全米に渡って80のネットワークに分けられている団体です。
地元で生きる経済のためのビジネス連合
10年でアメリカにおける地元起業家の最大のネットワークに成長し、地域と起業家たちが雇用を生み出し、資金の再割り当てを行い、地元の食料システムを発展させるツールも作れるようにしました。
”私たちの未来を他人任せにしない” 責任がある。
企業がグローバル化で巨大に。利益を得るのはごく少数。
多くの雇用と多くの人に富を分配するには特定の範囲での多様な地域経済が必要になる。
経済発展で大金をつぎこんでグローバル企業をつなぎとめようとする。
雇用が生まれないところに未来はない。
そして「もし私たちが大企業の製品を買わなければ変えられる。まずコミュニティで起業すること。」と説いています。
地域の経済力を回復させれば民主主義も強まる、という考え方です。
市民が”力を活かす”とは、
- 起業する。
- 通貨を造る。
- 地元で買う。
- 大企業の不買運動。
などが挙げられます。
なぜ「大企業の不買運動」が市民の力になるのか。
大企業がのさばり続けると、政治に大金が注ぎ込まれ、議員は金持ちの言いなりになっていき、民主主義が失われるのです。
第4章 民主主義 ー DEMOCRACY
我々が守るべきこと。
1つ目は ”ガイアの法則”。多様性の法則ともいえます。
- 地球の資源や贈り物を保護しなければならない。
- 地球に対する義務だから誰も邪魔できない。
- 私たちが従わなければならない最高法規。
と、映画では説明しています。
2つ目は ”人権に基づく法律”。民主主義と憲法に基づいています。
私たちは本来、完全に自由で個人として独立した存在なのです。
レイキャビク:市民革命 ー ICELAND
ENERGYの章でも登場したアイスランドのレイキャビク。
2008年の金融危機で政府は退陣に追い込まれた際、市民は銀行を救済しませんでした。
2010年、政治家、銀行家、大企業を監視する組織が生まれ、無作為に選ばれた市民1000人が政策提言し、新憲法を作成する25名の市民を選出。
市民による市民のための憲法を作りました。
ウェブを通して寄付金が集まり、検討会はつねにオープンなものとなりました。
2011年に新憲法の草案を国会に提出、国民の67%が賛成しましたが、保守党が拒みました。
一進一退を繰り返し、市民革命はまだ発展途中の段階です。
カザンバッカム:グラムサバ ー INDIA
インドにあるカザンバッカムは、革命的な民主主義の村として知られています。
2006年、村長になったエランゴ・ランガスワミーは村の集会「グラムサバ」を開きました。インドには難しい階級問題が存在しているわけなのですが、あらゆる階級のすべての家庭の人たちが平等に代表として選出され、市議会と同様の方式で問題について議論する「グラムサバ」の存在は地域にとって非常に革新的なことでした。
階級の別なく村民たちが決めたことに基づいて、村長が実行計画を立てて村民たちに提示し、集会において承認されます。
承認が得られた後、村民たちが計画を実行に移すことを村長は要請するといった仕組みとなっています。
この仕組みを取り入れたい周辺の地域の人達にも積極的に指導しているそうです。
第5章 教育 ー EDUCATION
民主主義を成功させるには、まず市民の意識を上げる必要があります。そのためには適切な教育が重要です。
市民の教育に成功している北欧諸国から学んでみましょう。
ヘルシンキ:教育改革 ー FINLAND
2000年になって、OECDによる15歳の子どもたちに対する国際的な学習達成度調査(PISA)で、フィンランドは世界でもっとも優秀な成績を収めました。
そんなフィンランドも、昔から教育がよかったわけではありません。
40年前、1970年代に意識を切り替えて、教育システムの改革に取り組んできたのです。
以前は1クラスに40人いましたが、70年代初めに制度が変わりました。変えるのに時間がかかりましたが、徐々に結果がでてきました。
例えば学校には統一テストがありません。
高校の卒業時に行われる共通テストが存在するだけです。
どこの学校が優秀かを比べることもありません。
ヘルシンキ郊外にあるキルコヤルビ小学校を支える哲学は、
子どもたちに将来に備えて学び方を教えること
それによって、子供は自分の力で考えて自分の好きなやりかたで学んでいけるようになっていったのです。
らしさ中級
昔の日本にあった「寺子屋」も、まさにそういうシステムだったらしいよ。今の日本にもそういった「自分で考えて自分らしく自分のペースで学んでいく」という方法をぜひ取り入れてほしい!
終章
「農業」「エネルギー」「経済」「民主主義」「教育」を通して共通して言えることは、
多様性が大事
ということ。
あらゆる権限は一部の人間のものではなく、自然と同じようにすべてが繋がっています。
より複雑で多様な世界は力強い。
人間もコミュニティもより自由になる。
誰もが力と責任を持つ。助け合いながら機能する。
こういった世の中になっていくように、各々が考えて生活していく必要があるのです。
らしさ達人
個人でできることを考えて、自分らしく、ていねいに生活していきたいですね。
まとめ
つい、海外がやっているから、日本が遅れているからと、新しい考えとして取り入れようとしてしまいがちですが、決してそうではないと思います。
日本の中にも、古くからいくつものエコな取り組みがありましたし、自然と調和するという発想は日本のお家芸でした。
そういった忘れられかけている日本らしい、日本になじんでいた様々な取り組みをもっと見直す時期にきているのではないかと、このドキュメンタリー映画を観て思いました。
そのうえで、国外で実際に起きている、映画のような有益な取り組みを参考に、ブラッシュアップしていくことで、日本に合った 「農業」「エネルギー」「経済」「民主主義」「教育」 になっていくと思います。
映画に対して最初に感じていた引きぎみな印象よりも、ずっと前向きで良い印象で終わりました。
エコとか意識改革とかガイアとかどうなのよ?と思っている人も、地に足がついた内容なのでぜひ観ていただきたいと思います。
この記事があなたの「自分らしさ」をつらぬくためのお役に立てたら嬉しいです。
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