らしさ初級
「自分らしく生きる」って英語だと何ていうの?
あと、ことわざとかあるのかしら?
らしさ中級
確かに、英語で何ていうのか気になるね。
調べてみたよ!
「自分らしく生きたい」っていうけれど、英語ではなんというんだろう?と思っている人も結構いるのでは、、、。と思い、今回は
「自分らしく」に相当する英語、ことわざの英訳
を調べ、まとめて一気にお見せします。
自分らしさとは何なのか、違った角度から理解できるので、是非読んでいただきたいレシピです。
[rtoc_mokuji title=”” title_display=”” heading=”” list_h2_type=”” list_h3_type=”” display=”” frame_design=”” animation=””]英語圏にも同じような言い回しやことわざがあり、「らしく」と「self」の違いが面白い。
「自分らしさ」とは
簡単に説明すると、
独自性、自分本来、自然体、気随(自分の思うまま)
といえます。
なお、より詳しく知りたい方や英語以外の外国語の「自分らしく」を知りたい方は
「自分らしく」「自分らしさ」って何?な記事
「自分らしく」に相当する世界中の言葉、の記事
などもご覧ください。
「自分らしく」の和製英語
いきなり英語に行く前に、調べていると「自分らしく」に類するカタカナ語がいくつも見つかったのでここにあげておきます。
- ナチュラル
- オープン
- マイペース
- フランク
いかがでしょう。
ナチュラルな生き方、マイペースな生き方、オープンな性格、フランクな性格など、よく目にするかと思います。
いづれも「自分らしく」に沿っている感じがしますね。
では、実際の英語でもそのような意味で使われているのでしょうか?
和製英語に対応する英語
対応している英語はNatural、Open、My pace、Frankです。
それぞれの意味は
- 自然の(ままの)、自然(的)な、野生の
- 普通の、ありのままの
- 気取らない、飾らない
- 天然の、無添加の
- 生まれながらの、生まれつきの(才能がある)
- 開いている、蓋がない、封をしていない
- 開いた、広げられた、見通せる
- 隠し事をしない、率直な、あからさまな
- 天然の、無添加の
- 公平な、偏見のない
マイペースは和製英語。対応する英語はmy own pace。
- 率直な、偽りのない
- 正直な、はっきり物を言う
- 隠し事をしない、率直な、あからさまな
- 露骨な、ぶっきらぼうな
- 明らかな、公然の
マイペースは和製英語でしたが、他は英語でも「自分らしく」と相通じる言葉でした。
「自分らしく生きる」の英語
ただ、英語圏で「自分らしく」という場合にそれらの言葉を使うことはほぼなく、通常は以下のような表現を使うことが調べてわかりました。
- To live true to yourself.
- Live life your own way.
- Be yourself.
- It’s so you!
- Live as yourself.
- oneself.
- Live true to oneself.
- Sense of oneself.
- My way. / Going my way. / Live my own way.
- I’m just me. / Like me.
- I am what I am. / As who I am.
- I live as myself / Live as I want.
- Like myself. / Be myself.
- Live in my own way. / In my own way.
- I want to live my life. / I live my life. / Live my own life.
「I am what I am.」はアメリカ人が「自分らしく」という際に好む言い回しだそうです。
「ラ・カージュ・オ・フォール( La Cage aux Folles)」というミュージカルで同名の曲があります。
- Personality.
- Individuality.
「自分らしく」の日本語ことわざ英訳
以前調べた日本語の「自分らしく」のことわざは、英語に訳すとどうなるでしょうか?
「自分らしく」のことわざ・二字熟語・四字熟語、の記事
蟹は甲羅に似せて穴を掘る
これは英訳すると “The crab digs a hole that fits its shell.”となります。
英語のことわざで類似しているのは、
Cut your coat according to your cloth.
― 自分のもっている生地に合わせて服を裁て
Stretch your legs according to your coverlet.
― 掛け布団に合わせて足を伸ばせ
A stream cannot rise above its source.
― 小川の水位は水源を越えることはできない
Water seeks its own level.
― 水はおのれの高さを求める
You cannot get a quart into a pint pot.
― 1パイントの壷に、1クオートは入らない
などがあげられます。
意味として「身分相応に暮らせ」とか「柄にもないことをするな」「身の程を知れ」などと中庸の大切さをマイナス方向で書かれていることがありますが、らしくレシピ的には見栄を張らず、あるがまま、自分に合った物を身につけようという意味に解釈したいと思います。
得意淡然 失意泰然
これは英訳すると“Of thy sorrow be not too sad, of thy joy be not too glad.”で、ことわざとして存在しています。
他に類語として
NOT TOO SAD, NOT TOO GLAD
が挙げられます。
意味は良い時に得意になるな、悪い時に落胆しすぎるなです。
実るほど頭を垂れる稲穂かな
これは英訳すると “The boughs that bear most hang lowest.”で、ことわざとして存在しています。
英語のことわざで類似しているのは、
The more noble, the more humble.
― 高貴な人ほどつつましい
Pride will have a fall.
― 高慢は失脚を招く
などがあげられます。
枝&実という違いだけで立派になっていけばいくほど謙虚になっていくという意味になります。
「自分らしく」の英語ことわざ和訳
英語圏で「自分らしく」を表現したことわざとして3つあげます。
Don’t make yourself a mouse, or the cat will eat you.
これは和訳すると”自分をネズミにするな、さもないと猫に食われる”という意味で、転じて “自分らしく生きず、自分で自分を弱いものにすると、強いものにやられるぞ”という意味になります。
類することわざとして、
Don’t cry stinking fish.
― 腐った魚だと叫んで、安売りするな
Never ask pardon before you are accused.
― 責められないうちから許しを請うな
Make yourself all honey and the flies will devour you.
― 自分を蜂蜜にすれば、蠅の餌食になる
などがあります。
日本の「自分らしく」が持つ、他人なんて気にしない飄々とした感じに比べ、英語圏の「自分らしく」は、弱みを見せるな他人に負けるなという意志が強い感じがして、ちょっとお国柄を感じました。
Every man is the architect of his own fortune.
これは和訳すると”だれもが自分の運命の設計者である”という意味で、転じて “みんな自分らしく生きよう”という意味に通じます。
類することわざとして、
Life is what you make it.
― 人生は自分でつくるもの
があります。
自分の人生は他人は関係なく、自分で作るものなので、人の意見に流されないように、という意味合いが含まれています。
Better be alone than bad company.
これは和訳すると”悪い仲間といるよりは一人でいる方がよい”という意味で、転じて “他人関係なく、常に自分を持って生きろ”という意味に通じます。
類することわざとして、
A wise man is never less alone than when alone.
― 賢者はひとりでいる時でも孤独を感じないものだ
The sun is never the worse for shining on a dunghill.
― 太陽は汚物を照らしても決して悪くならない
The sun loses nothing by shining into a puddle.
― 太陽は泥を照らしても自ら損なわれることはない
があります。
どれも「己を持っている者は悪に染まらない」という意味に通じ、だから自分をもって生きていこう、という意味合いが含まれています。
「self」=「らしく」?
英語を調べていて、ひとつ興味深いことに気づきました。
もしかして「self」が「らしく」に相当するのかな?
ということです。
自分らしく、あなたらしく、その人らしくという言葉がそれぞれmyself、yourself、oneselfに対訳できますよね。
「らしく」は以前辞典で調べたとおり、「~っぽい」「~風だ」という遠回しな表現です。
「自分らしく」「自分らしさ」って何?な記事
対して「self」は、「自己」「自分自身」「そのもの」といった意味で、語源はselbazといい「自分自身」という意味を持つそうです。
つまり、
「self」は「らしく」ではなく、まさかの「自分」とイコール。
「myself」は「自分らしく」というより「自分自身」「自分そのもの」という意味
だったのです。
では「らしく」は何に対応する?と調べてみると、しいていうとLikeが近い。
Like oneself
― 自分らしい
という言葉も確かに一応あるようですが、「自分らしく生きたい」のような場合に使うことはあまりないみたいです。
例えば「feel like myself」となると「自分らしさを感じる」などと訳せそうですが、そうはならず「調子がいい」「気分がいい」となります。
つまり何が言いたいのかというと、
英語圏の人は「自分」に対して「らしい」なんて婉曲表現は使わない
ということです。
日本語で「Be myself」のニュアンスに近づけようとすると「自分自身を生きる」「自分をつらぬく」の方が近いです。
「自分らしく」よりも力強い感じがしますよね。
「らしく」が入るとたおやかな、はんなりした感じが加わるのは、以前調べた『広辞苑』にあった古語「らし」の「表現に荘重・優美な感じをもたらす用法」のせい。
「自分らしく」「自分らしさ」って何?な記事
英語圏の人は自己主張が認められる文化ですが、日本はそのように強く主張すると叩かれる原因になってしまうこともあり、「らしい」でぼやかしていると言えます。
らしさ中級
「self」が「らしい」になるのはなんとも「日本らしい」ですね。
まとめ
いかがでしたか?今回は、
「自分らしく」に相当する英語、ことわざの英訳
について辞典で調べてみました。
おなじ「自分らしさ」でも、日本では自分に自信がなくて、どこか自分に対して「自分らしく」あろうとしているのに対し、英語では自分に自信があって、常に他人に対して「自分らしく」あろうとしていることが使い方から感じられました。
みなさんも「自分らしく」だけでなく「自分をつらぬく」強い気持ちを持って、人生を生きていただきたいなと思います。
この記事があなたの「自分らしさ」をつらぬくためのお役に立てたら嬉しいです。